敷地は鐘ヶ淵駅から至近である。周囲は高層住宅や倉庫が立ち並んでいるが、敷地の南側はヤマモモが植えられた児童公園である。公園の緑を借景とし、庭の緑と一体に感じられる家を作りたかった。道路に沿った外壁と庭に面した壁の間に長いアプローチをとり、格子で囲まれた前玄関からはシャラとイロハモミジの庭が広がる。主寝室や居間等全ての部屋からこの木々の緑を異なる樹形で楽しむことができる。広い玄関ホールにはカクレミノを配した坪庭を設け、光を取り込むとともに浴室からも緑の庭を享受できるよう計画した。